Quote 10 Jul

どんなシステムを作りたいか

 作ったシステムがユーザーの業務課題を解決し、最初は新鮮であったとしても、業務プロセスに組み込まれる中で意識されなくなる。これはこれで、頻繁に障害を起こして、年がら年中、このシステムは早く使うのを止めたい、などと言われ続けるのに比べれば、むしろ理想的なのかもしれない。つまり、当初の目的を達成していると言える。しかし、作り手からすると一抹の寂しさと言うものがある。

 こんな作り手の過剰な自意識を満たそうと思えば、存在する業務課題を解決するというシステムの開発方法では駄目なのだろう。このやり方では、業務課題が解決されると同時に、そのシステムの存在は希薄化し始めてしまう。

 我々の自意識過剰を満たそうと思えば、そのシステムを作ったことによって、新しい何かが始まるようなものを創り出さなくてはならない。それは新しいビジネスであるかもしれないし、新しいコミュニケーションであるかもしれない。しかし、それも成功すればするほど、競合が表われて、いずれは誰にも意識されなくなる。しかし、業務課題と違って、それは解消してなくなるのではなく、新しい何かとして存在し続ける点が大きく異なるのである。


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